みなさんこんにちは!Ryo(ryo_active)です。
今回は、話題のビジネス書「具体と抽象」トレーニングの要約記事です。
- 人と話が噛み合わない時がある
- 言われたことしかできない
- 人に説明するのが苦手
- 問題解決力がない
▼本記事の構成は、以下のようになっています。▼
- 「具体と抽象」トレーニング要約
- 「具体」「抽象」の違い
- 日常で使えるアクションプラン

ビジネスマンのみならず、『学生』にも役に立つ内容です。
図を用いて、わかりやすい解説をしています。ぜひ、最後までご覧ください。
目次
「具体⇄抽象」トレーニング 書籍情報
細谷功さんによって書かれたビジネス書。
「具体と抽象」の往復をすることが、私たちの知的能力を劇的に進化させる!!
本書では、「抽象化と具体化の基本動作」から「仕事・日常生活における実践・応用の仕方」までを解説。
「自分の頭で考える力」が飛躍的にアップする一冊。
細谷功 (ほそや いさお)
ビジネスコンサルタント、著述家。
1964 年、神奈川県生まれ。
㈱東芝で技術者として勤務の後、アーンスト& ヤング、キャップジェミニ等での欧米系コンサルティング経験を経て、2012 年より㈱クニエ コンサルティングフェロー。
著書:『地頭力を鍛える』『アナロジー思考』『メタ思考トレーニング』

次から、「具体⇄抽象」トレーニングの要約をしていきます。
図解を用いて、『わかりやすく』まとめてあります。
「具体⇄抽象」トレーニング 要約
では、本書の解説に入っていきます。
本書のポイントは、3つに分けられます。
- 抽象化とは、Whyを問うこと
- 具体化とは、Howを問うこと
- 「具体→抽象→具体」で根本的な問題解決

それぞれ、解説していきます!
① 抽象化とは、Whyを問うこと
「抽象化」と言われても、その意味をしっかり理解している人は、少ないのではないでしょうか?
本書では、「抽象化」を以下のような表現をしています。
抽象化とは?
・まとめて1つにすること
・一言で表現すること
・全体を俯瞰すること
・本質
引用:「具体⇄抽象」トレーニング
図解で表現すると以下のような感じです。

「コンビニ」という私たちの身の回りにあるもので、抽象化してみました。
これは、簡単な例です。
では、
「なぜ抽象化とは、Whyを問うことなんでしょうか?」
これについては、「結果」「原因」の例を上げて說明します。
「結果」「原因」を「抽象⇄具体」で表すと以下のようになります。

このような因果関係において、結果の原因を突き止めるには、「Why」を問うことで見つけることができます。
つまり、
「Why」を問うことで、本質を発見することができるのです。
よって、抽象化とは「Whyを問うこと」となります。
② 具体化とは、Howを問うこと
「具体化」は、「抽象化」よりも馴染みがある人が多いのではないでしょうか?
・仕事での上司からの指示
・部活動顧問からのアドバイス
・ダイエットの方法
どれも抽象的な言葉よりも、「何をどうすればいいのか?」といったような具体的な言葉の方が理解しやすいのではないでしょうか??
さて、話を戻します。
抽象化は、「Whyを問う」ことが抽象化の特徴でしたね。Whyを問うことで、物事の本質が見えてきます。
一方で、具体化はどうなんでしょうか?
結論から言うと、
具体化は「Howを問う」ことです。
1つの事柄に対して、「How」を問い続けることによって、より物事を具体的にすることができます。
▼「具体化」例▼

上の図解からもわかるように、具体化は数値や固有名詞を使います。
そのため、達成したいことがあるときは、「具体化」をした方が机上の空論にならず、成果を出すことできるのです。
③ 「具体→抽象→具体」で根本的な問題解決
私たちが仕事や日常生活で起こる問題解決にも、「具体⇄抽象」が役に立ちます。
本書で問題解決には、大きく2つのパターンがあると書かれています。
- 「そもそもの問題は何か?」という問題発見
- 「その問題をどうやって解決していくのか?」問題解決
①の問題発見は、具体的な事象から本質的な課題を乗り出すことです。(=抽象化)
②の問題解決は、本質的な課題をどうしたら解決していけるのかをより細かく考え出すことです。(=具体化)
図解にすると次のようなイメージです。

多くの人は、目の前に起こったことを『問題』だと捉えてしまいがちです。
しかし、一歩引いた目で、
「その問題が起こっている原因は何か?」
を考えてみましょう。
そうすることで、本当の(本質的)問題を見つけることができます。
次に問題を発見したら、どうしたらその問題が解決されるのかを具体的に考えていきましょう!!
これが、「具体→抽象→具体」による根本的な問題解決です。
「具体⇄抽象」 比較

抽象化された指示は、自由度が高いです。一方で、具体化された指示は、やることが明確なので自由度は低いといえます。
専門家の話も一般の人にとったら、抽象的でわかりにくいです。一般人は、そんな話よりも具体的な内容をしりたいのです。
これらが、「具体⇄抽象」の違いです。
実生活でのアクションプラン 【具体⇄抽象】
ここらは、実生活で「具体⇄抽象」を使ったアクションプランを說明していきます。
「具体⇄抽象」を利用するメリットは、
- コミニケーションの向上
- 問題解決力が身につく
- 思考力が高まる
使えるようになって、損はないスキルだと思います。
では、具体的なアクションプランを紹介していきます。
- 問題が起こった時「なぜ?」と問う
- 目標を立てる時、数値や固有名詞を入れる
- 相手が話す内容は、「具体」か「抽象」かを考える

「具体⇄抽象」は、理解しただけでは意味がありません。
それを理解して、活用することに意味があります!!
今から說明するアクションプランをぜひ、日常生活で行って見てください。
① 問題が起こった時「なぜ?」と問う
目の前に起きている問題を「問題」と捉えて、それを解決しようとしても、根本的な問題解決にはなりません。
ですので、
問題が起こった際は、「なぜ(why)?」その問題が起こったのかを、問うクセをつけてください。
そうすることで、問題の深堀りができます。
問題を深ぼっていくことで、問題が起こった原因を発見することができます。
▼具体例▼
【問題】
あなたは、自動車の販売をしています。しかし、近年自動車を購入する人の割合が減少しています。これらが起こっている原因は何でしょうか?
◎回答:悪い例
× 若者の自動車への興味が下がっている。
↑抽象的で売上の根本的解決にはつながらない。
◎回答:いい例
「売上の減少は本当に若い世代が原因なのだろうか?(疑問)」
「そもそもなぜ自動車の人気が下がっているのだろう?」
・・・調べる
わかったこと:
自動運転の普及・カーシェア・脱炭素社会の動きが強まっている
「売上の原因は社会の動向にありそうだ!!」
このように、「若者の自動車離れが原因」と眼の前の事実に着目するのではなく、抽象化してより大きな視点で物事を見ることが大切になります。
② 目標を立てる時、数値や固有名詞を入れる
ある問題が起こり、その原因(問題)を突き止めたとしましょう。
これだけで、問題は解決するでしょうか??
しませんよね。
問題を抽象化したら、次は具体的にどうやってその問題を解決していくのかを考えなければいけません。
具体化するときに気をつけることは、現実味がない提案ではなく、
数値や固有名詞などで現実的な提案をするようにしましょう。
そうすることで、何をすればいいのかが明確になり、課題解決や目標達成につながります!
▼具体例▼
【問題】
1ヶ月で体重を3キロ減少させたいと考えている女性がいます。この女性がダイエットをするためには、どのような目標を立てればいいでしょうか?
◎回答:悪い例
・規則正しい生活を心がける
・食生活を最適化する
・甘いものを食べない
↑
「規則正しい食生活とは?」「最適化とはどのくらいなの?」など言葉が抽象的で実効性がない。
◎回答:いい例
・1日の摂取カロリーを1500kcalに抑える
・朝・昼は、ご飯などの炭水化物を抜く
・毎日、午後7時から約30分の有酸素運動を行う
いかがでしたでしょうか?
具体的な目標を立てた方が、何をすればいいのか明確で実際に行動にも起こしやすいです。
つまり、
具体化は「逃げ道をなくす」とも言いかえられます。
問題を解決する際は、数値や期限、固有名詞を設定して、根本的な問題解決につなげていってほしいです。
③ 相手が話す内容は、「具体」か「抽象」かを考える
近年、SNSなどで不毛な議論が飛び交っているのを目にする人も多いかと思います。
その原因は、「具体⇄抽象」の理解ができていないことにあります。
言い換えると、「具体⇄抽象」を理解することで、
不毛な議論や人との口論、会議での無駄なやりとりを無くすことにつながります。
不毛な議論のイメージを掴んでもらうための、一例を挙げます。
以下の2つの言葉は、凶悪な事件が起こった際に、SNSで飛び交っている言葉です。
A:「加害者の人権も認めるべきだ!」
B:「お前は自分の家族が被害者でも同じことが言えるのか?」
この2つを「具体⇄抽象」に当てはめると、いかに噛み合っていないかがわかります。
まず、Aの「加害者の人権も認めるべきだ!」は、一般論(抽象的)の話をしています。
その反論に対して、「お前は自分の家族が被害者でも同じことが言えるのか?」は、個別・具体的な話をしています。
つまり、この会話は1階と2階の異なる空間で議論していることになります。
図にすると以下のようなイメージです。

このように状況や立場が違うと、コミニケーションギャップが生じてしまいます。
もしこういった場面に合った時は、
「相手はどの立場から意見を言っているのか?」
を自分に問いただすことが必要になります。
こうすうることで、無駄な議論や言い争いを避けることにつながります。
まとめ&感想
ここまでの、内容をまとめておきましょう!
抽象化とは?
・「Whyを問う」こと
・一つにまとめること
・一言で表現すること
具体かとは?
・数値や固有名詞を使うこと
・実現可能なアクションに落とし込むこと
・逃げ道をなくすこと
アクションプラン
・問題が起こった時「なぜ?」と問う
・目標を立てる時、数値や固有名詞を入れる
・相手が話す内容は、「具体」か「抽象」かを考える
以上が本記事のまとめになります。
最後に私が「具体⇄抽象化」トレーニングを読む前と読んだ後で変わったことをお話していきます。
本書を読む前は、グループディスカッンのとき、抽象的な発言をして、実効性のない課題解決案ばかりを話していました。
当然、周りから評価がいいわけではありませんでした。
そこから、本書を読みだすと、自分の発言ないようが明らかに変わりました。
今までは、具体性のない空虚な発言ばかりでしたが、具体性が増し、自分が主張した意見の実現性が高くなりました。
友人との会話においても、意見の食い違いが多くて、困っていたときもありました。
しかし、徐々に「相手が今どの立場で話しているのか?」「この話は、具体的か抽象的か?」も意識していくうちに理解することができました。
本書を読んだことで今までは考えてこなかった思考を身につけることができました。
・コミニケーションを向上させたい
・自分の意見を自信を持って発言したい!
・問題解決力を身に着けたい
そんな方は、本書を一度手にとって見ることをオススメします。
本記事があなたのお役に少しでも立てれば、幸いです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。